東海道53次ノツヅキ
~保土ヶ谷宿から戸塚 藤沢をへて 平塚宿まで~
絶好の秋日和、また東海道を歩いてきました。
前回のお話はこちら
朝5時に起床し、早々と身支度をすませ6時の電車に乗り込むべく駅へ向かいます。
途中、近所の野良猫さん「さびちゃん」に会ったので、おはよう、と頭をなでなでしました。
地元駅から約1時間で保土ヶ谷に到着。
とりあえず、毎度のことながら駅で朝食を取るべく 朝マック。
セットメニューにしたら、サイドメニューのアップルパイまで食べれず、ペーパーに包んで、リュックに入れました。
***
前回の最終ポイントまであるきます。金沢横町道標がスタート地点。
道なりに歩いて行くと東海道線の踏切があり、踏切を越えてすすむと正面に右手に伸びる道がみえます。
ちょうどそのあたりに保土ヶ谷の宿場の本陣跡があり、すこし先に旅籠屋後があります。
本陣というのは、当時宿場ではやみくもに宿泊できる施設が軒を連ねていたわけではなく、大名しか宿泊出来なかった「本陣」、本陣がなんらかの理由で使えない時に使われた「脇本陣」(脇本陣は普段は一般の利用も出来た)また旅籠(古くは食事などは提供できなく、旅人の煮炊きの薪だけを提供していたそうで、いつごろだか食事も提供するようになったとか)茶屋、店屋、また宿場町の中心的存在の問屋場で形成されていたそうです。
本陣は大名しか宿泊できないので、大名行列がある時は良いものの、そうしょっちゅう大名行列は無かった為に、財政はかなり厳しかったようです。
こちらの旅籠屋、普段は見学ができるようなのですが、朝7:30頃だった為開館しておらず、見学は出来なかったです。残念。
しばらく進むと一里塚があります。
一里塚の脇にある外川神社で、本日最初の参拝をし、今日の旅のご挨拶を致しました。街道に戻ると松の並木が続きます。
東海道沿いの松は、東海道が整備された時に国からの命で植えられたもの。
夏の暑いさかりには、松が日陰にもなり、街道をゆく旅人の休憩の場所としても利用されていたとか。
更に進んでいくと「権太坂」に差し掛かりますが、ここが保土ヶ谷宿の外れとなります。
保土ヶ谷宿から戸塚宿へは坂道が多く、さほど急ではありませんが、多少息があがる場面も。
坂を上りきると、周囲は開けて標高約80メートルですが、展望が良く 風が吹き抜けます。
ここがとても気持ちが良く「ああ、素晴らしいなぁ」と眼下の街並みを見て思わずつぶやきました。写真が無くすみません・・・
多くの浮世絵にも使われていた場所だそうで、昔浮世絵師の人も同じような気持ちでいたんだろうなぁと、昔と気持ちを共有できたみたいでとてもうれしかった。
さらに行くと、「焼き餅坂」があります
ここの坂では当時焼いたお餅、「焼餅」を売っていたことから、その呼び名がついたそうな。
確かに、この坂道を下る途中で焼餅を食べてお茶を一杯頂きたいなぁと感じました。
坂を下り、またその先を坂を上り・・・
上ったり下ったりしつつ、歩みを進めます。
品濃坂を越え、さらに戸塚方面へと進んでいきます
東海道沿いには、いくつか古くからの家も残されていたり、昔を思わせる街道の名残があったりします。
やがて戸塚一里塚跡に差し掛かると吉田大橋に差し掛かります。
浮世絵師 広重の描いた戸塚宿はこちら。
こちらが現在です。
目の前の橋は吉田大橋。浮世絵に書かれている手前左はかまくら道です
橋を渡った先には八王子道があり、当時ここは交通の要の場所だったようです。
橋を渡り、先を進むと神社がちらほらあります。
富塚八幡宮で、参拝をしました。
歩きはじめはまだ涼しかったんですが日が昇るにつれて夏のように暑く、富塚八幡宮はとても涼しく、ほっと一息つけました。
戸塚宿に入ってから、さほどおなかも空いていなかったのですが、足が痛くなるまえに休憩を入れておこうと小さな公園を見つけたので、朝マックで残しておいたアップルパイを頂き、戸塚宿での「食」としました。
富塚八幡宮の先はもう戸塚宿の西の外れになります。
ここからまた坂がはじまります。
本当に戸塚は坂が多かったです。
上りきり、下りはとても気持ちが良く道中飽きることなく歩けました。
途中、いくつかの東海道の案内板もあるので、自分の歩いてる歩道側にある見れるものは一つずつ見て行きました。
やがて最後の坂「道場坂」を越え、境川に差し掛かり 遊行寺橋を渡ると藤沢宿に至ります。
浮世絵の藤沢宿はこちら。
いまいち、場所が正確なのかわからないのですが(一応案内板がありました)
こちらが現在のようす。
浮世絵でも現在でも、奥にみえるのは遊行寺。写真だと逆光なのもありわかりずらいんですが、奥の森っぽくなってるところが遊行寺になります。
時刻はお昼すぎ頃。
藤沢宿ではお昼ご飯を頂こうと、宿場をさらに歩いて行きます。
小田急電鉄の藤沢本町駅の裏手にある お好み焼き屋さんで 豚丼を食べました。
お好み焼き屋さんなのに、なぜ豚丼?って思ったのですが、かなり美味しかったです。ちょっと量が多く、少し残してしまいました・・・ 美味しかったのに残念。大きい胃袋が欲しいです。
ここからは、また次の宿場を目指します。
今日はまだ元気なので、どんどんいきます。
東海道沿いに 建ってました。 日本橋から54㌔。
結構歩いたと思ってたけど、まだ54㌔なのですね。
引地川を渡り(写真だけ撮ってたので定かではないんですがおそらく)
更に行くと神奈川県の中では唯一、富士山が左側に見える名所へと道は続きます。
(目で見た時にはうっすら富士山が見えたんですが、分かりにくいので赤マルをつけました)
更に行くと鶴峯神社の入り口。
参道両側に1㌔続く松並木があるとの事で、参拝したいなぁと思ったのですが、1㌔また歩くのか・・・と思って、参拝を見送りました。
今回はなぜこんなに、先を急ぎつつ歩いているのかというと、10月中に、小田原宿まで行きたいからなのです。
地図を見ていて、箱根を越えるのに冬はちょっといやだなぁ。雪とか降ると大変だし、なんて思っていて、どうせなら秋の紅葉の時に歩きたいなぁ・・・
せっかくだし、小田原宿から箱根宿では、箱根で一泊しようかな、さくぽんも連れて!と、どんどん頭の中で計画が進み、そのため10月中には小田原まで辿りついていたいのです。その為 サクサクと歩きます。
相模川では、また富士山が右側に見えます(赤マルしました笑)
相模川の奥、相模湾の手前ではウインドサーフィンを楽しんでいる人がたくさん見えました。(思わず、頭の中にサザンの曲が・・・)
藤沢宿から、平塚宿までは結構距離があって、足がちょっとずつ痛くなってきました。
そして直射日光をよけたくて、車道を挟んだ東海道の左側をずっと歩いていたんですが、残念なことに一里塚などポイントとなるところが全て車道を挟んで右側の道に集中していた為、全然写真も撮らず、ひたすら歩く東海道。
時折、「昔の人はトイレとかどうしてたのかな・・・ 今はコンビニとかでも貸してくれるけど」など またもや 東海道53次クエスチョンを考えつつ歩きました。
相模川を越えると、一里塚があります。
「一里塚」もだいぶ沢山見たなぁ。。
もう、ここまで来ると平塚駅がだいぶ近いです。
平塚宿は、平塚駅から、東海道に出た先、更に700メートル程行った場所にあるので、東海道左手側奥に平塚駅が見えましたが、更に歩きます。
700メートル程、商店街の中を歩き、平塚市民センター付近に、「平塚宿の江戸見附跡」があります。ここが平塚宿のはじまりで、ここから更に西へ1㌔程 平塚宿は続いたようです。
浮世絵の平塚宿はこちら。
浮世絵の中のくの字にまがった先に平塚宿が描かれていて、浮世絵奥の山は高麗山です。
この浮世絵がどの場所から描かれたものなのか、場所をうまくみつける事が出来なかったのですが、平塚宿の起点となっているところに歩道橋があるので、歩道橋から先に続く平塚宿の街並みを撮ってみました。
それがこちら。
また、逆光で見えづらいんですが、奥にある山が浮世絵と同じ「高麗山」です。
今回の旅はここまでにしようと、歩道橋の上で自分に「お疲れ様でした」と言いつつ、
平塚駅までの商店街を見つつ、駅に向かいます。
途中、なんだか美味しそうなパンを発見して買いました。
たまごぱん。
こうゆう、素朴なパンって美味しいですよね。
今回の東海道ノツヅキ、保土ヶ谷宿から平塚宿はだいぶ歩きました。
坂が多かったので、さらに歩いた印象があります。
保土ヶ谷宿から戸塚宿まで8.8㌔、戸塚宿から藤沢宿まで7.8㌔、藤沢宿から平塚宿まで13.7㌔の計30.3㌔を歩きました。
暑かったですが、途中の坂の風や、相模湾からの風、坂の上からの展望、とても気持ち良く歩けました。
次回は平塚宿からのスタートです。東海道53次、まだまだ続く。
***
◆その後のよもやま話◆
前回の東海道の旅路で、横浜開港当時、お寺に宿泊されていた外国の方たちは精進料理を食べたのか?のクエスチョンについて調べました。
答えはノーでした。
お寺に宿泊されていた外国人の”ご一行”様の中には料理を担当していたかたが居て、私の読んだ資料では中国の方と記載がありましたが、パンを作っていたそうです。またお米も食べたそうですがお魚は好まなかったとか。
唐揚げとか普通に調理していたようで、当時の調理方法も資料で読みましたが結構グロい描写だったのであえて書きません。。
外国の方のお世話を命じられた日本の担当の人は結構細かく国から言われていたようで、「物々交換の禁止」だとか、色々制限があったようですが、それでも異国の方とうまい具合に交流を持てた方もいたようです。
旅の中で思った疑問は、帰宅後調べるのが好きなので、今後「よもやま話」として、ブログの文末にUPしていく予定です。
それではまた。
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